2022/12/8(最終更新日)

共済と生命保険の違いは?各メリット・デメリットと向いている人

共済と生命保険の違いは?各メリット・デメリットと向いている人

保険に加入しておくと、事故に遭ってケガをしたり病気になったりしたときに大きなサポートを受けることができます。

しかし、保険加入や乗り換えの際に共済と生命保険のどちらを選ぶか迷う人は少なくありません。保険はマイホームの次に高い買い物とも言われているため、保険選びは焦らず着実に進めることがおすすめです。

そこで今回は、共済と生命保険の概要およびそれぞれのメリット・デメリットを紹介します。2種類の保険についてしっかり理解することで、効率よく保障を受けられるでしょう。それぞれに向いている人も説明するため、共済と生命保険のどちらにしようか迷っているという人もぜひ参考にしてください。

目次

1. 共済と生命保険の主な違い

1-1. 共済とは?

1-2. 生命保険とは?

2. 共済のメリット3選&デメリット2選

2-1. メリット(1)掛金が割安

2-2. メリット(2)掛金が一律

2-3. メリット(3)保障内容がわかりやすい

2-4. デメリット(1)生命保険に比べて保障が充実していない

2-5. デメリット(1)保障内容のカスタマイズがしづらい

3. 生命保険のメリット2選&デメリット2選

3-1. メリット(1)保険商品の選択肢が多い

3-2. メリット(2)公的なセーフティネットがある

3-3. デメリット(1)共済と比べて保険料が割高

3-4. デメリット(2)性別・年齢により保険料が大幅に異なる

4. 【共済・生命保険】それぞれに向いている人

まとめ

1. 共済と生命保険の主な違い


まずは、共済と生命保険の主な違いを把握しておきましょう。下記の表は、共済と生命保険の主な違いを示したものです。

ここからは、共済・生命保険それぞれの概要をさらに詳しく解説します。

1-1. 共済とは?

共済は、ある地域の住民や特定の職業についている人たちがお互いに助け合う制度です。組合員が一定の共済掛金を出し合い、組合員の誰かが事故などに遭ったり共済期間が満了したりしたときに共済金が振り込まれます。この共済金によって組合員本人や家族の経済的損失をカバーし、生活の安定を図ることが可能です。

共済の目的は組合員の相互扶助であり、特定の企業・団体の利益追求ではありません。そのため共済の運営元は非営利団体であり、運営元と組合員はあくまでも対等な関係です。

組合員であればほぼ誰でも加入できることも、共済の大きな特徴です。加入時の持病・既往症などについて一定の告知義務はあるものの、そのために加入を断られるケースは少ないでしょう。

1-2. 生命保険とは?

生命保険とは、保険の加入者が一定の保険金を出し合い、加入者がケガや病気をしたり教育・介護費用が必要となったりしたときに給付金を受けられる仕組みです。

生命保険の基本的なシステムは、共済と似ています。しかし生命保険は保険会社などによって運営されており、民間保険と呼ばれることもしばしばです。なお、共済の掛金に相当するお金は保険料、共済金に相当するお金は保険金または給付金と呼ばれます。

生命保険の場合、健康状態や職業によって加入を制限されることが少なくありません。保険会社によって条件はさまざまですが、スタントマンのように危険な職業の人や糖尿病などの持病がある人は審査に通りにくいでしょう。しかし近年は持病・既往症がある人向けの保険サービスが増えており、選択の幅が広がっています。

2. 共済のメリット3選&デメリット2選

共済の特徴は、多くの生命保険と比べてサービス内容がシンプルで経済的負担が少ないことです。この特徴がメリットにもデメリットにもなっていますが、商品の選び方を工夫することで欠点をカバーできるでしょう。

ここからは、共済のメリット3つとデメリット2つをそれぞれ詳しく解説します。

2-1. メリット(1)掛金が割安

共済は非営利団体によって運営されているため、掛金が生命保険の保険料と比べて大幅に安いことがポイントです。

また、毎年の決算時に出た余剰金は割戻金として組合員に還元されます。割戻金は毎年必ず出るとは限りませんが、たとえ少額でも手元に戻ってくれば負担軽減に役立つでしょう。

2-2. メリット(2)掛金が一律

ほとんどの共済は、保障内容が同じであれば年齢や性別によって掛金が変わることはありません。

誰もが無理なく加入でき、かつ平等に保障を受けられるように、すべての組合員にお手頃な掛金が設定されているためです。

2-3. メリット(3)保障内容がわかりやすい

基本的に共済の保障内容はシンプルであり、掛金の設定基準もさほど複雑でないため、生命保険と比べて保障内容はわかりやすいでしょう。また、大規模な共済ほど商品の種類が多く、共済によっては教育費や介護費を保障することもできます。

2-4. デメリット(1)生命保険に比べて保障が充実していない

多くの共済は掛金が安い代わりに、保障内容が最低限の範囲内にとどまっています。しかし近年では、共済商品のバリエーションが豊かになりつつあるため、自分に合った商品を選ぶことで必要な保障を無駄なく受けられるでしょう。

2-5. デメリット(1)保障内容のカスタマイズがしづらい

共済の場合、保障内容があらかじめセットになっていることが少なくありません。そのため、「保障Aは必要だが保障Bは特にいらないから外したい」といった融通が効きにくいことがデメリットです。


3. 生命保険のメリット2選&デメリット2選

生命保険は共済よりも手厚い保障を受けることができますが、その分システムが複雑であり加入者の経済的負担も大きくなります。生命保険のメリットとデメリットは、ちょうど共済の反対といえるでしょう。

次に、生命保険のメリット2つとデメリット2つを紹介します。


3-1. メリット(1)保険商品の選択肢が多い

生命保険では、主契約にオプションとしてさまざまな特約をつけることができます。共済にも特約のシステムはありますが、生命保険のほうが特約の種類が多い傾向です。

近年、生命保険では先進医療特約やリビング・ニーズ特約といった新しい特約が多く登場しています。リビング・ニーズ特約とは、余命6か月以内と診断された被保険者が生存中に死亡保険金の一部を受け取れる特約です。

ほかにもさまざまな特約があり、好きな特約を組み合わせてより細やかな保障を受けることができます。

3-2. メリット(2)公的なセーフティネットがある

すべての生命保険会社は、金融庁が設立した生命保険契約者保護機構に加盟しています。万が一加入している保険会社が破綻した場合、加入者はほかの保険会社または保険機構に契約を引き受けてもらうことが可能です。

契約を継続させることができれば、「保険金を1円ももらえない」といったトラブルはまず起こらないでしょう。

3-3. デメリット(1)共済と比べて保険料が割高

多くの保険会社は共済よりも保障内容が手厚い代わりに、保険料が割高になってしまいます。

また、保険会社のなかには宣伝広告や加入者向けノベルティグッズなどに高いお金をかけているところも少なくありません。保険会社の保険料が高い理由は、これらの出費をカバーするためでもあります。


3-4. デメリット(2)性別・年齢により保険料が大幅に異なる

性別・年齢によって保険料が変わる最大の要因は、「予定死亡率」です。予定死亡率は統計に基づいて年齢・性別ごとの死亡率を予測したデータであり、加入者の現在の予定死亡率によって保険料が変動します。

仮に60代男性の予定死亡率が高くなった場合、保険会社は60代男性の加入者に死亡保険金として支払うお金を多く準備しておかければなりません。そのために、60代男性の加入者すべての保険料が高くなります。

4. 【共済・生命保険】それぞれに向いている人

最後に、共済に向いている人と生命保険に向いている人それぞれの特徴を紹介します。

共済に向いている人

●   掛金の負担を減らしたい、無駄な費用を払いたくない

●   最低限の保障を受けられればよい

●   職業や持病・既往症などが理由で、生命保険に入りにくい

●   すでにほかの保険に加入しており、不足分を別の保障でカバーしたい

 

生命保険に向いている人

●   高い保険料を支払ってでも、手厚い保障を受けたい

●   自分に合ったオーダーメイドの保障を受けたい

●   最新のサービスを利用したい

生活していくためにはさまざまなお金がかかりますが、共済を活用することで経済的負担を抑えやすくなります。ひとくちに共済と言っても運営母体によって保障内容はさまざまなため、複数の共済をじっくり比較しながら選ぶとよいでしょう。

生命保険と共済のどちらか一方のみに加入するだけでなく、両者を組み合わせることもよい方法です。掛金が比較的安くシステムもシンプルな共済は、「加入している生命保険に満足できないが、ほかの保険に入り直す手間はかけたくない」といった場合にも便利でしょう。

まとめ

共済は各種協同組合などによって運営されており、掛金が安く保障内容がわかりやすいことが特徴です。一方生命保険は民間の生命保険会社によって運営されており、保険料が割高な代わりに手厚い保障を受けることができます。

共済は年齢・性別にかかわらず掛金が一定であり、誰もが無理なく加入できて平等に保障を受けることが可能です。掛金の負担を抑えたい人や最低限の保障があればよい人、そしてすでに入っている生命保険の不足分をほかの保険でカバーしたい人は、共済を検討してみましょう。

👉生活クラブの共済・保険の一覧はこちらからごらんください

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