社会人のあなたへ〜給与明細からわかる社会保険(健康保険・厚生年金)~
前回は給与から天引きされる税金についてお話しましたが、今回は健康保険と厚生年金の保険料の計算について紹介します。
保険料は、一か月の給与と手当等の合計額(報酬)が基本になります。ここには非課税扱いの通勤交通費などもすべて含まれます。これを区切りのよい幅で区分した「標準報酬月額」に直して計算します。
例えば2019年の大卒初任給の平均額212,304円は、標準報酬月額※は【220,000円】となります。これに料率をかけて保険料を計算します。負担は労使折半、つまり保険料は、勤務先と従業員が半分ずつ負担します。
※標準報酬月額については全国健康保険協会HP参照
リンク先→全国健康保険協会HP・標準報酬月額
求人募集などで「社保完」とあるのは、その職場の従業員が社会的に守られることを意味します。健康保険があるので、病気やケガをした時に、安心して治療が受けられます。また年金は老後の生活保障だけでなく、障がい者になった時の障害年金、家計を支えている人が亡くなった時の遺族年金などもあります。これらは社会保障で、保険料だけでなく、税金も使われており、社会全体で支えているセーフティネットと言えます。
保険料は自動的に天引きされますが、制度に関心を持って理解しておけば自分を守ることにもつながります。
NPO法人Wco.FPの会
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