月額・定額制で商品やサービスが使い放題となるサブスクは、特に若い世代での利用者が増加し続けているシステムです。さまざまな企業が商機を狙う一方、消費者側も選べるサービスの幅が広がり便利になりました。
当記事では、サブスクの概要と注目されている理由、サブスクを利用するメリット・デメリットを解説します。サブスクをお得に利用する方法も紹介するため、あまりお金をかけずにより多くのモノに触れたい・楽しみたいと考える人は、ぜひ参考にしてください。
目次
2-1. メリット(1)購入するには高額な商品・サービスを安価に利用できる
2-5. デメリット(2)必要のないサービスの費用も月額料金に含まれる
1. サブスクとは?
サブスクとは、「サブスクリプション」の略語であり、料金を支払うことで一定期間サービスや商品を利用できるというビジネスモデルです。従来では、「予約購読」や「定期購読」などの意味を持ち、新聞・雑誌の定期購読を指す言葉として使われてきました。近年のサブスクとしては、動画・音楽・ゲームの配信や漫画の読み放題などが代表的です。
サブスクと似たサービスの形態として、レンタルやリースが挙げられます。レンタル・リースとサブスクとの主な違いは、下記の通りです。
1-1. サブスクが注目されている理由
サブスクの注目度が上がっている理由として、消費者の価値観が変化したことが挙げられます。インターネットが普及した近年では、物の豊かさよりも体験価値の豊かさを重視する若者が増加しました。つまり「物を所有する」よりも「サービスを利用する」ニーズに答えることが、今後のビジネスにおいても重要視される課題だと言えるでしょう。
サブスクは消費のデジタル化において、最も適切な商品だと言っても過言ではありません。実際にサブスクの市場規模は年々拡大しており、代表的なデジタルコンテンツ業界以外にも多くの業界が参入しています。例えば家電製品・衣料品・時計・美容室など、多くの生活関連サービス業もサブスク型サービスを提供するようになりました。
(引用:株式会社矢野経済研究所「サブスクリプションサービス市場に関する調査を実施(2022年)」/https://www.yano.co.jp/press-release/show/press_id/2997)
2. サブスクを利用するメリット3選&デメリット3選
サブスクの利用には多くのメリットがある一方で、デメリットも存在します。メリットばかりに目を向けてしまうと、サービスの満足度が下がったり結果的に損をしてしまったりするため、注意しなければなりません。
ここでは、サブスクの魅力と利用に当たり気を付けるべき点を紹介します。
2-1. メリット(1)購入するには高額な商品・サービスを安価に利用できる
サブスクでは一度料金を支払ってしまえば、契約上にある商品やサービスを最新の状態で何度でも利用し放題です。例えば動画や音楽の配信サービスであれば、契約期間中に何本・何度見ても聴いても追加料金は必要ありません。
サービスによって差はあるものの、数回~10回程度利用すれば元を取れるケースがほとんどです。個別に購入するよりも安く済み、コストパフォーマンスに優れたサービスと言えるでしょう。定価だと購入するのを躊躇する商品を気軽に試せる点も、サブスクのメリットです。
2-2. メリット(2)モノを所有する必要がない
サブスクは「モノを所有する権利」ではなく、「モノを利用する権利」を購入するサービスです。そのため、モノの所有・保管の必要や管理も不要となり、コストの削減につながります。
例えば衣料品のサブスクであれば、流行に合わなくなった・興味がなくなった服をクローゼットにしまっておく必要がありません。サブスクは、多くのモノを利用・活用したいけれど「家に置く場所がない」「管理が面倒くさい」という人に向いたサービスです。
2-3. メリット(3)登録・解約が簡単に行える
サブスクの多くは、身分証や取り寄せが必要な書類を用意せずともインターネット上で登録・解約ができ、実店舗に赴く必要がありません。以前は解約手続きが非常に面倒なサービスもありましたが、最近は解約時の手順を簡略化するサービスが増えました。
解約時にも解約金が要らなかったり、無料トライアル期間が設けられていたりするサービスも多くあります。手軽に使い心地を確かめられて、自分に合わないと思えばすぐに解約できる点がサブスクの魅力です。
2-4. デメリット(1)毎月の固定費がかさむ可能性がある
サブスクの利用料金は利用できる商品・サービスを購入する場合と比べれば、安価と言えるでしょう。しかしサブスクは月額制であり、利用しない・利用量が少ない月でも同じ料金を支払わなければなりません。一つひとつの金額は手頃でも、積もり積もれば大きな出費となります。
安さにつられて必要以上に多くのサービスと契約してしまい、結果として大きな固定費が発生するケースは珍しくありません。サブスクを利用する際は、定期的な契約の見直しが必要です。
2-5. デメリット(2)必要のないサービスの費用も月額料金に含まれる
提供されるサービスの豊富さがサブスクの魅力ではあります。しかしサービスの中には、自分が必要としないモノが含まれている場合も多々あります。むしろ、サービスのすべてを利用する人のほうが珍しいと言えるでしょう。
月額料金には、一切利用しないサービスの利用料も含まれています。数あるサービスのうち特定のもののみを継続利用している、という場合は返って無駄な出費となってしまう可能性を考慮しなければなりません。サブスクを契約する際は、利用するサービスの量と支払う料金が見合っているかを計算してみましょう。
2-6. デメリット(3)解約するとモノは手元に残らない
サブスクで支払う料金は、モノを「自分で所有」するための対価ではなく「借りて利用」するための対価です。そのため、サービスを解約すると手元には何も残りません。物品であれば返却する義務が生じ、データであれば正常に動作しなくなります。
例えば漫画のサブスクを契約していた場合、解約した瞬間からダウンロードしていたファイルも読み込めなくなるケースがほとんどです。そのため、「手元に残しておきたいモノは自分で購入」「なくなっても構わないモノはサブスクで利用する」といった使い分けが大切となります。
3. サブスクをなるべくお得に利用するためには?
サブスクをお得に利用するためには、いくつかのコツがあります。
正式な契約をする前にまずチェックしたいのが、サービスの「無料トライアル期間」です。
使用しているデバイスや他に加入している・経由するサービスによって、無料トライアル期間延長の対象となる場合があります。
基本条件が同じでも、契約が数日ズレるだけで無料期間やサービスポイントが1か月分も増えるケースは珍しくありません。サービスの中には過去のキャンペーン期間を掲載していたり、今後のキャンペーン時期を予告したりすることもあるため、確認することをおすすめします。
また、「利用頻度が高く、長く利用する」と想定できる場合は、月間契約ではなく年間契約にすると、なおお得です。サービスによっても割引率は異なりますが、月額契約に比べて1~2か月分程度割安となる傾向にあります。
まとめ
サブスクは、定額を支払うことで商品やサービスを好きな回数・頻度で利用できるシステムです。近年はサブスクで提供されるデジタルコンテンツが豊富になった上、生活関連のサービス業も数多く参入しています。
必要以上に契約してしまうリスクやモノを残しておけないデメリットはあるものの、上手にサービスを選べば、個別に商品を購入するより安価に利用できます。トライアル期間を利用すれば無料で使い心地を確認できるため、気になるサービスがあったら試してみてはいかがでしょうか。