2024/4/19(最終更新日)

出産前の兆候・お産の始まりをあらわす3つのサイン|分娩の流れも

妊娠が判明すると、妊娠中の体調変化や出産までの流れなどに不安を感じる方も少なくありません。特に初めての出産となれば、疑問や不安が山積みなのは当然のことです。

妊娠が判明してから出産までの時間は、情報を集めつつ心と体の準備を整えましょう。

今回は、出産前の兆候やお産の始まりをあらわすサインについて詳しく解説します。出産前の兆候があらわれてから実際に出産するまでの流れにも触れるため、ぜひ参考にしてください。

目次

1. 出産前の兆候には何がある?

2. お産の始まりをあらわす3つのサイン

2-1. (1) おしるし

2-2. (2) 破水

2-23. (3) 陣痛

3. 【4STEP】出産前の兆候から分娩までの主な流れ

まとめ

1.出産前の兆候には何がある?

出産前の兆候と言われる主な体調の変化は、次の通りです。

  • お腹が張る頻度が増える
  • 尿意を感じやすくなる
  • 恥骨や腰のまわりが痛む
  • おりものが増える
  • 胎動が少なくなる

出産のタイミングが近づくと、お腹や腰のまわりに変化を感じるケースが多く見られます。例に挙げた変化はお産の前触れであり、出産が近づいている可能性が高いと言えます。

基本的に出産の兆候は、臨月にあらわれやすいことが特徴です。ただし、妊娠の経過や出産の兆候は人によって異なるため、必ずしも同じような変化が起こるわけではありません。兆候がまったくあらわれないまま、お産が始まる方もいるでしょう。

2.お産の始まりをあらわす3つのサイン

「おしるし」「破水」「陣痛」の3つのサインがみられたら、いよいよお産が始まります。

病院に行くタイミングの目安を知るためにも、お産が始まるとどのような変化が起こるのか理解しておきましょう。

ここでは、お産の始まりをあらわす3つのサインについて詳しく解説します。

2-1.(1)おしるし

おしるしは、子宮壁から卵膜が剥がれて毛細血管が破れることで起こる少量の出血です。おしるしから数日で破水または陣痛が始まるのが一般的です。

人によってはおしるしから陣痛までに1週間程度かかることもあります。中には、おしるしがない状態から破水または陣痛に進む人もいます。

おしるしがあったら、慌てずに生理用ナプキンを当てて様子を見ましょう。

「おしるし=出血」ではあるものの、鮮血とは限らず薄いピンク色の場合もあります。生理のような量が出る人もいれば、おりもの程度の少量の人もいて個人差が大きいことが特徴です。

ただし、下記の場合は注意が必要です。

  • 生理2日目以上の出血量がある
  • さらさらとした水のような出血がある
  • 血の塊がある
  • 強い痛みがある

出血量が多かったり強い痛みが伴ったりする場合は、常位胎盤早期剥離の可能性があります。常位胎盤早期剥離は子宮から胎盤が剥がれて赤ちゃんへの酸素供給ができない状態です。異常を感じた場合は、かかりつけの病院に相談しましょう。

2-2.(2)破水

破水は、羊膜が破れて羊水が膣から流れ出ることを指します。羊膜が破れても痛みは感じないため、羊水が流れ出たことで破水に気が付くケースがほとんどです。分娩中に破水するケースも多く、破水より先に陣痛が起こる場合もあります。

破水すると、膣から細菌が入り込む子宮内感染のリスクが高まります。破水に気が付いたら、清潔なタオルやお産パッドを当てて感染を予防しましょう。

破水によって出てくる羊水の量は、羊膜が破ける場所によって異なります。尿漏れ程度の場合もあれば、大量に羊水が流れ出ることもあるでしょう。羊水の色は無色透明または乳白色が一般的です。ただし、黄色や黄緑色に濁っていることもあり、実際の色は破水しなければ分かりません。

破水かどうか自己判断が難しい場合は、病院を受診して検査してもらいましょう。

破水後に病院に向かう場合は、徒歩や公共交通機関の利用は避けて自家用車やタクシーを利用すると安心です。専用のドライバーが対応してくれる陣痛タクシーを事前登録しておくほか、バスタオルやペット用のトイレシーツなどを準備しておけば、いざというときに慌てずに済みます。

2-3.(3)陣痛

陣痛は、赤ちゃんが生まれるために子宮が収縮することで起こります。陣痛が始まったら出産が間近になったサインです。

陣痛と一口に言っても、前駆陣痛(偽陣痛)・本陣痛・後陣痛の3種類があります。

それぞれの特徴は、下記の通りです。

前駆陣痛

  • 子宮収縮によって起こる痛み
  • 痛みの強さや間隔が不規則で次第に治まる

本陣痛

  • 赤ちゃんを子宮から押し出すために子宮収縮して起こる痛み
  • 強い痛みが間隔をあけて規則正しく起こる

後陣痛

  • 子宮が元の大きさに戻ろうと収縮することで起こる痛み
  • 分娩後に3~7日程度続く

前駆陣痛と本陣痛は、痛む間隔の規則性の他、痛みを感じる部位にも違いがあります。

本陣痛の場合、お産の進み具合によって痛みを感じる部分が少しずつ変わります。最初は下腹部を中心にお腹全体に痛みを感じやすく、お産が進むにつれて恥骨・腰・膣口・肛門周辺に痛みを感じることが特徴です。

一方、前駆陣痛は、お腹全体が締め付けられるような痛みで、痛みを感じる部位が大きく変わることはありません。

後陣痛は、痛みの感じ方に個人差があります。初産の人よりも経産婦の方が痛みを感じやすいと言われています。

3.【4STEP】出産前の兆候から分娩までの主な流れ

出産前の兆候から分娩までの流れは、4つのステップに分けられます。不安を解消して出産を迎えられるように、主な流れをイメージしておきましょう。

出産前の兆候があらわれてから赤ちゃんが生まれるまでの主な流れは、以下の通りです。

STEP(1)

出産前の兆候

臨月を過ぎたら、出産前の兆候がいつあらわれてもおかしくありません。臨月とは、妊娠36週から出産予定日までの1か月間を示します。


兆候を感じた段階で体調に異常がなければ、病院に連絡したり入院したりする必要はありません。慌てずに落ち着いて過ごしましょう。気力と体力を消耗しないように、リラックスすることも大切です。

STEP(2)

お産が始まるサイン

おしるしがあったら、落ち着いて破水や陣痛が起こるのを待ちましょう。いつお産が始まってもいいように、入院時に持参する荷物の最終チェックや家族への連絡をしておくと安心です。


破水または陣痛が起こったら、かかりつけの病院に連絡します。破水が起こった場合は、子宮内感染を防ぐためにできるだけ早く病院を受診しましょう。病院を受診した後は、そのまま入院となります。

STEP(3)

本陣痛(分娩第1期)

本陣痛が始まると、次第に子宮口が開いて分娩の準備が始まります。子宮口が開くにつれて痛みも強くなり、陣痛の間隔が短くなることが特徴です。


陣痛がピークに達すると、子宮口は10cm程度まで開きます。子宮口が最大になったタイミングで分娩室へ移動します。


本陣痛が始まってから子宮口が最大になるまでは、初産の場合は12時間程度、経産婦の場合は7時間程度かかるのが一般的です。水分補給をしたり腰をさすったりしながら、赤ちゃんが生まれる瞬間を待ちましょう。

STEP(4)

出産(分娩第2期)

子宮収縮といきみによって、赤ちゃんが少しずつ体の外に出てきます。産道の形に合わせて出てくるため、回転するように生まれてきます。


赤ちゃんがスムーズに外に出られるように、助産師の声かけに合わせて下腹部に力を入れてしっかりいきみましょう。


子宮口が最大になってから赤ちゃんが誕生するまでは、初産の場合は1~2時間程度、経産婦の場合は30分~1時間程度かかります。

陣痛から分娩までの間は、痛みを感じる時間が多くなります。痛みが落ち着いている時間は、水分補給をして次の陣痛に備えましょう。赤ちゃんに十分な酸素を届けるために、しっかり呼吸をすることも大切です。

まとめ

出産前にはさまざまな兆候があり、お産が近づくとおしるしや陣痛などのサインがあらわれます。スムーズな出産を迎えられるように、出産までの体の変化をイメージしておきましょう。気になることがあれば、事前にかかりつけの病院に相談しておくと不安な気持ちを軽くできます。

ただし、「おしるしがないまま陣痛がきた」「思っていたよりも陣痛が長い」など、出産はイメージ通りにいかないこともあります。実際に出産するまでは何が起こるか分からないため、臨機応変に対応できるように心の準備をしておきましょう。

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