2024/5/15(最終更新日)

妊娠中に取り入れたい食べ物7選&避けておきたい食べ物7選

女性の体は、妊娠すると胎盤を通じてお腹の赤ちゃんに栄養を届けられるようにできています。妊娠が判明して、「何を食べたらいいのか分からない」「つわりで食べられない」など食事に関する悩みや不安を感じている人も多いのではないでしょうか。

お腹の赤ちゃんにしっかり栄養を届けられるように、妊娠中の食事について知識を深めておきましょう。

今回は、妊娠中に取り入れたい食べ物と避けておきたい食べ物について詳しく解説します。妊娠を機に食生活の見直しを考えている人は、ぜひ参考にしてください。

目次

1. 食事が赤ちゃんの成長に影響を及ぼすのはいつから?

2. 妊娠中に摂取しておきたい食べ物

2-1. 葉酸を多く含む食べ物

2-2. 鉄分を多く含む食べ物

2-3. カルシウムを多く含む食べ物

2-4. ビタミンB群を多く含む食べ物

2-5. ビタミンCを多く含む食べ物

2-6. ビタミンDを多く含む食べ物

2-7. 食物繊維・乳酸菌を多く含む食べ物

3. 妊娠中は控えておくべき・過剰摂取を避けるべき食べ物

3-1. アルコール

3-2. 生もの

3-3. カフェインを含む飲み物

3-4. 水銀を含む食べ物

3-5. ビタミンAを含む食べ物

3-6. ヨウ素を含む食べ物

3-7. ヒ素を含む食べ物

まとめ

1.食事が赤ちゃんの成長に影響を及ぼすのはいつから?

ママの食事がお腹の赤ちゃんの成長に影響を及ぼすのは、胎盤が完成する妊娠5か月(妊娠16週)ぐらいです。胎盤が完成するまでは、必要な栄養を卵黄のうから補給します。そのため、妊娠初期の食事がお腹の赤ちゃんに大きく影響することはほとんどないと言えるでしょう。

ただし、中には妊娠初期から赤ちゃんに影響を及ぼす食べ物もあるため、妊娠が分かった時点である程度は食事に気を遣う必要があります。妊娠5~6か月になったら、本格的に食事に気を遣い始めましょう。

ただし、妊娠初期のつわりがひどい場合は、食べられるものを優先します。赤ちゃんが栄養不足になる心配はないため、無理に食べる必要はありません。つわりが落ち着いてからは、できる限り主食・主菜・副菜・果物を組み合わせてバランスよく食べましょう。

2.妊娠中に摂取しておきたい食べ物

妊娠中は、お腹の赤ちゃんの発育や母体の健康状態の維持に役立つ栄養素を積極的に摂り入れることがポイントです。普段の食事で不足している栄養素があれば、補えるように食事内容を工夫してみましょう。

ここでは、妊娠中に摂取しておきたい食べ物を7つ紹介します。

2-1.葉酸を多く含む食べ物

葉酸とは、細胞や血液を作り出す働きがある水溶性ビタミンです。葉酸の摂取は、赤ちゃんの成長やママの貧血予防につながります。また、赤ちゃんが神経管の先天異常を起こすリスクが軽減されます。

葉酸を多く含む食べ物は、下記の通りです。

葉酸を多く含む食べ物

  • ほうれん草
  • モロヘイヤ
  • ブロッコリー
  • 枝豆
  • かぼちゃ

妊娠中は、1日あたり400~480μgを目安に摂取しましょう。

2-2.鉄分を多く含む食べ物

鉄分とは、赤血球に含まれるヘモグロビンの原料となるミネラル成分です。妊娠中は必要な血液量が増大するため、貧血になりやすい傾向にあります。鉄分の摂取により、ママの貧血を防ぐ効果が期待できます。

鉄分を多く含む食べ物は、下記の通りです。

鉄分を多く含む食べ物

  • 赤身の魚
  • レバー
  • 大豆
  • ひじき
  • プルーン

妊娠初期は1日3mg、妊娠中期から後期は1日16mgを目安に摂取しましょう。

2-3.カルシウムを多く含む食べ物

カルシウムは、健康維持に欠かせない必須ミネラルの1つです。赤ちゃんは母体からカルシウムを摂取するため、ママの体はカルシウム不足に陥りやすくなります。食べ物からカルシウムを補うことで、赤ちゃんとママの骨を強くできます。

カルシウムを多く含む食べ物は、下記の通りです。

カルシウムを多く含む食べ物

  • 牛乳
  • チーズ
  • 小魚
  • 大豆
  • 緑黄色野菜

妊娠中は、1日あたり650mgを目安にカルシウムを摂取しましょう。

2-4.ビタミンB群を多く含む食べ物

ビタミンB群とは、エネルギーの代謝に欠かせない栄養素です。妊娠中は赤ちゃんの成長に必要なエネルギーも増えるため、ビタミンB群の必要量も多くなります。

ビタミンB群を多く含む食べ物は、下記の通りです。

ビタミンB群を多く含む食べ物

  • 豚肉
  • 魚類
  • 穀類
  • レバー
  • にんにく

ビタミンB群は過剰摂取しても基本的に尿から排出されるため、過剰症の心配はありません。

2-5.ビタミンCを多く含む食べ物

ビタミンCとは、コラーゲンの生成に欠かせない水溶性ビタミンの1つです。鉄分の吸収をサポートする役割もあるため、妊娠中は積極的に摂取しましょう。

ビタミンCを多く含む食べ物は、下記の通りです。

ビタミンCを多く含む食べ物

  • アセロラ
  • レモン
  • パプリカ
  • 芽キャベツ
  • キウイフルーツ

妊娠中の1日あたりの摂取目安量は100mgです。

2-6.ビタミンDを多く含む食べ物

ビタミンDは、骨格や歯の発育促進に作用します。また、カルシウムの吸収をサポートする役割もあります。

ビタミンDを多く含む食べ物は、下記の通りです。

ビタミンDを多く含む食べ物

  • しいたけ
  • きくらげ
  • サケ
  • サバ
  • サンマ

妊娠中は、1日あたり8.5μgを目安に摂取しましょう。

2-7.食物繊維・乳酸菌を多く含む食べ物

食物繊維・乳酸菌は、腸内環境を整える働きがある栄養素です。妊娠中はホルモンバランスの乱れや子宮の圧迫により便秘に悩む人が多く見られます。食物繊維・乳酸菌を摂取すると、便秘の改善が期待できます。

食物繊維・乳酸菌を多く含む食べ物は、下記の通りです。

食物繊維・乳酸菌を多く含む食べ物

  • さつまいも
  • おから
  • ごぼう
  • ヨーグルト

食物繊維は1日あたり18g以上を目安に摂取しましょう。乳酸菌の摂取目安量は、特に決まっていません。

3.妊娠中は控えておくべき・過剰摂取を避けるべき食べ物

普段何気なく口にしている食べ物の中には、おなかの赤ちゃんや母体に悪影響となるものもあります。赤ちゃんへの発育を守り母体の健康を維持するために、どのような食べ物がよくないのかチェックしておきましょう。

ここからは、妊娠中は控えておくべき食べ物と過剰摂取を避けるべき食べ物を解説します。

3-1.アルコール

普段飲酒する人は、妊娠が分かった時点でアルコール摂取を控えましょう。アルコールは赤ちゃんに与える悪影響が大きく、アルコール飲料には妊娠中の飲酒を控えるように記載されています。

妊娠中にアルコールを摂取した場合、胎児性アルコール症候群や流産などが起こる可能性があります。

3-2.生もの

生肉・生魚・生卵などは、菌や寄生虫が付着している場合があるため、妊娠中は避けたほうが無難です。寄生虫が原因で発症するトキソプラズマ症は、胎盤を経由して赤ちゃんにも感染します。

感染症や食中毒にならないように、食材にしっかり火を通してから食べましょう。

3-3.カフェインを含む飲み物

カフェインの過剰摂取は、赤ちゃんの発育に悪影響を及ぼしたり自然流産のリスクが高まったりします。コーヒー・紅茶・緑茶などを飲む頻度が多い人は、ノンカフェインの飲み物で代用するとよいでしょう。

妊娠中の1日あたりのカフェイン摂取上限量は300mgです。コーヒーの場合は、1日に1~2カップ程度に抑えましょう。

3-4.水銀を含む食べ物

魚に含まれるメチル水銀は、赤ちゃんの発達に悪影響を与える可能性があります。小魚を捕食するキンメダイ・メカジキ・メバチマグロなどの大型魚類は、食物連鎖の課程で水銀が蓄積されることがあります。魚を食べる場合は、種類と摂取量に注意しましょう。

1週間あたりの摂取量は、切り身半分から1切れが目安です。

3-5.ビタミンAを含む食べ物

ビタミンAは、皮膚や粘膜の健康維持に必要な栄養素です。しかし、妊娠初期に過剰摂取すると赤ちゃんの器官形成異常が起こるリスクが高くなります。ビタミンAが豊富なうなぎ・レバー・フォアグラは、食べ過ぎに注意しましょう。

1日あたりの摂取推奨量は、650~700μgです。

3-6.ヨウ素を含む食べ物

昆布・わかめ・めかぶなどに含まれるヨウ素は、甲状腺ホルモンの分泌に欠かせない成分です。しかし、過剰摂取すると赤ちゃんの甲状腺機能に悪影響を及ぼす可能性があります。特に昆布はヨウ素の含有量が多いため、おやつやおかずとして食べる機会が多い人は、摂取量に注意しましょう。

ヨウ素の摂取上限量は、1日あたり2,000μgです。

3-7.ヒ素を含む食べ物

ヒ素は、自然中に存在する無味無臭の物質で、人体に有害な毒素とされています。身近な食べ物の中にも無機ヒ素は含まれており、過剰摂取するとおなかの赤ちゃんに奇形や脳障害が起こる可能性があります。鉄分を多く含むひじきにも無機ヒ素が含まれているため、大量に食べるのは避けましょう。

1日あたりの摂取上限量は、体重50kgの場合107μgです。

まとめ

胎盤が完成する妊娠5か月ぐらいからは、母体とお腹の赤ちゃんのために食事の質を高めることが大切です。妊娠中は、葉酸・鉄分・カルシウム・ビタミンB群などの栄養素を多く含む食材を積極的に摂取することで、赤ちゃんの成長をサポートできます。

一方で、アルコールや生もの、カフェイン・水銀・ビタミンAなどを多く含む食べ物は、赤ちゃんの成長や母体の健康に悪影響を及ぼすことがあるため注意が必要です。

妊娠中に摂取すべき食べ物・控えるべき食べ物をしっかり理解して、食生活を見直しましょう。

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